しょせん,この独走状態にみえるウイニングロードに,ゴールテープがないのはみんなわかっている。ゴールに,あるのは? さあ,みんなでアップルの背中を押してあげようか。
quote:アップル社はiTunes ミュージックストア(iTMS)をデンマーク,ノルウェー,スウェーデン,スイスの4カ国に拡大した,iTunes 4.8をリリースした。アップルの言葉によるとこれで19の国でiTMSがオープンし,70%のシェアを得ている。
わたしにはiTunesのビデオ機能なんてどぉでもよくて,問題は今回のリリースによってなんらかのプロテクト強化が予想されていたことだ。4月20日のThink Secretの記事あたりからそれがにおっていた。で,実際どぉなったかと云うと,ぶっちゃけて云うとなにもない? ような?(わからん,使い切れてないかも) PyMusique(過去記事)についてもう一度記しておくと,アップルのiTMSのサーバーはまったく暗号化されていない楽曲を,購入したユーザーのiTunesに送る。iTMSのサーバーとしては自分のところに曲を要求してくるのはiTunesだけだと勝手に決めつけているわけだけど,そこでPyMusiqueはiTunesのふりをしてiTMSのサーバーに曲を要求し,そして曲を受け取る。当然,iTunesのように暗号化処理を行なう必要性はないわけだから,そのまま保存して再生できるようにする。
これが,初心者でも笑えるようなiTMSの欠陥ではあるんだけど,アップルとしてはそんな小学生のような失敗をそのまま放置しておくわけにはいかないはずだ。と云うか,誰がきいても恥ずかしい。とはいえ,フリーの状態で曲を送るのではなく,暗号化処理を施すための印をつけて,それが外されないと再生できないようにするには,すべてのユーザーがiTunesをアップデートする必要がある。それまで,完全な移行はできず,PyMusiqueに好き勝手されることになる。ちなみに,iTunesによって暗号化されたM4Pファイルを,暗号化を除いたフリーの状態にできるJHymnなどのツールを止める術はさらになく(キャッシュ),今回の4.8でもそちらには(ぱっと見は)手付かずになっている。わたしたちは,もう少し,音楽を楽しめそうだ。
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